— 目次 12 項目
- 01 GMTrade 紹介コード「chcode」は今も使えるか?
- 02 GMTrade 紹介コード「chcode」の特典
- 03 GMTrade 紹介コードでの登録手順(ウォレット接続)
- 04 GMTrade 接続後にすべきこと
- 05 GMTrade 紹介コードは登録後に追加できない
- 06 GT は手数料を払った分だけ発行され、まだ市場価格がない
- 07 GMTrade は Solana 上でプールを相手に取引する perp DEX
- 08 DeFiLlama で出来高 5 位、数字は出典によって 8 倍ちがう
- 09 免許はどこにもなく、除外を明記しているのは米国だけ
- 10 日本から接続できる状態と、国内の投資者保護が届かない範囲
- 11 利益が出ている建玉が閉じられうる設計と、更新権限の不開示
- 12 適用は最初の接続の一度だけ、SOL を残したウォレットで
chainhelm 専用の GMTrade 紹介コードは です。
2026-08-10 時点で、新規ウォレットで実際に接続し、紹介コードが適用されることを確認済みです。
本コードを使ってウォレットを接続すると、取引手数料10%オフが適用されます。コードが有効になるのは、最初の接続の一度きりです。
本記事では、GMTrade 紹介コードを使った登録手順(ウォレット接続)を chainhelm 編集チームが実際に検証したうえで、GMTrade の特徴、日本での利用可否、リスクもあわせて解説します。
GMTrade 紹介コード「chcode」は今も使えるか?
chainhelm 編集チームが 2026-08-10 に新規ウォレットで GMTrade に接続し、紹介コード「chcode」が今も使えることを確認しました。
こちらの画像は、検証時に撮影した実際の画面です。
chainhelm では、コードが引き続き利用できるかを継続的に検証しております。
検証で確認できたのは、リンクから開いた「Set Referrer」の入力欄にコードが入っていることと、「Apply」を押したあとにボタンが「Applying…」へ変わり、「Setting referrer…」の通知が出るところまでです。この 2 つは処理の途中に出る一時的な表示で、適用済みかどうかを後から見返せる恒久的な画面は確認できていません。撮影に使ったウォレットに SOL を入れていなかったため、Solana 上の取引として処理される紹介者の設定を、完了まで進めていないからです。
GMTrade 紹介コード「chcode」の特典
GMTrade で受けられる特典は以下のとおりです。いずれも本コードを使って接続した場合に適用されます。
- 特典
- 取引手数料10%オフ
- 有効期限
- なし
- 対象
- 新規ユーザー
特典が付くのは、本コードを使って接続した場合だけです。コードなしで接続してしまうと、あとから特典だけを受け取ることはできません。
GMTrade 紹介コードでの登録手順(ウォレット接続)
PC・ブラウザで接続する場合と、スマホ(モバイル)で接続する場合に分けて解説します。
PC・ブラウザでの接続手順
- まずは、GMTrade 公式ページ を開いてください(紹介コードが適用されたリンクです)。開くと、以下のような画面になります。
2. 「Set Referrer」でウォレットを接続する
取引画面に重なって開いた「Set Referrer」で、オレンジ色の「Connect Wallet」をクリックします。紹介コードを使うと取引手数料が 10% 割引になると案内されていますが、この時点ではコードの入力欄がないため、まずウォレットの接続から進めます。
3. 「Phantom」を選んで接続する
Solana でのウォレット接続を促す画面が開いたら、候補に出ている「Phantom」をクリックします。右端の「Detected」はブラウザですぐ使えるウォレットが見つかっているという意味で、ウォレット側で接続を承認すると「Set Referrer」に戻ります。
4. 紹介コードを「Apply」で適用する
戻ってきた「Set Referrer」の入力欄には、リンクから引き継がれた紹介コード「chcode」がすでに入っているので、そのままオレンジ色の「Apply」をクリックします。画面右上の表示がウォレットのアドレスに変わっていれば、接続は済んでいます。
5. ウォレットで承認して適用を終える
「Apply」を押すとボタンが「Applying…」に変わり、「Setting referrer…」の通知とともにウォレットの承認待ちになるので、そのまま署名を承認します。紹介者の設定は Solana 上の取引として処理されるため、ウォレットに手数料分の SOL を残しておけば、承認後に紹介者が設定されます。
ここで残高が足りないと、署名まで進んでも取引は通りません。chainhelm の検証でも、SOL を入れていないウォレットでは、ウォレット側が出す見積もりの段階でエラーになりました。適用が終わったといえるのは、この取引が承認された時点までです。
スマートフォン(iOS / Android)での接続手順
- まずは、GMTrade 公式ページ をモバイルのブラウザまたはウォレットアプリ内ブラウザで開いてください(紹介コードが適用されたリンクです)。開くと、以下のような画面になります。
2. 「Set Referrer」でウォレットを接続する
取引画面に重なって開いた「Set Referrer」で、オレンジ色の「Connect Wallet」をタップします。紹介コードを使うと取引手数料が 10% 割引になると案内されていますが、この時点ではコードの入力欄がないため、まずウォレットの接続から進めます。
3. 「Phantom」を選んで接続する
Solana でのウォレット接続を促す画面が開いたら、候補に出ている「Phantom」をタップします。右端の「Detected」は端末の「Phantom」がすぐ使える状態だという意味で、ウォレット側で接続を承認すると「Set Referrer」に戻ります。
4. 紹介コードを「Apply」で適用する
戻ってきた「Set Referrer」の入力欄には、リンクから引き継がれた紹介コード「chcode」がすでに入っているので、そのままオレンジ色の「Apply」をタップします。画面上部の表示がウォレットのアドレスに変わっていれば、接続は済んでいます。
5. ウォレットで承認して適用を終える
「Apply」をタップするとボタンが「Applying…」に変わり、「Setting referrer…」の通知とともにウォレットの承認待ちになるので、そのまま署名を承認します。紹介者の設定は Solana 上の取引として処理されるため、ウォレットに手数料分の SOL を残しておけば、承認後に紹介者が設定されます。
モバイルでも同じで、SOL が足りないウォレットでは署名の段階で取引が通りません。適用が終わったといえるのは、この取引が承認された時点までです。
GMTrade 接続後にすべきこと
PC・ブラウザで取引を始める場合と、スマホ(モバイル)で取引を始める場合に分けて解説します。
担保に使える資産は、市場と選んだプールによって変わります。公式 Docs が挙げている例は WSOL と USDC で、WSOL-USDC の市場ならどちらでも担保にできます。単一のトークンで構成されるプールでは、long 側と short 側が同じトークンになります。建玉を持ったあとに担保を足したり引き出したりして、レバレッジと清算価格を調整することもできます。
これとは別に、Solana のネットワーク手数料を払うための SOL をウォレットに残しておく必要があります。公式サイトの表示では 1 アクションあたり約 0.0008 USD です。
取引所の口座に資産を移す工程がないぶん、取引を始める時点で資産が Solana 上にあることが前提になります。GMTrade は自社のブリッジを運営しておらず、法定通貨で暗号資産を買えるオンランプ事業者との連携も、公式資料には記載がありません。公式 Docs の案内も、SOL を Solana 上で直接買うか、ほかのチェーンや取引所から SOL を移すという一般的な説明までです。
最低入金額という概念も存在しません。預ける工程がないため、金額の下限を決める主体がいないからです。実際の下限は、ネットワーク手数料に充てる SOL と、建てたい建玉に見合う担保が手元にあるかどうかで決まります。ここまで用意できていない状態で接続すると、紹介コードの適用も含めて最初の取引で止まります。
取引所に資産を預ける入金手続きはなく、ウォレットに手数料用の SOL と担保にする資産があれば、そのまま取引を始められます。
PC・ブラウザでの取引開始手順
入金の手続きはなく、接続したウォレットの残高をそのまま証拠金にして注文します。「Long」か「Short」と「Market」「Limit」を選んで「Size」に数量を入れると、支払う証拠金が「Margin to Pay」にウォレットの資産(ここでは「SOL」)建てで示され、「Max Long」にはウォレットの残高から決まる建玉の上限が出ます。
スマートフォン(iOS / Android)での取引開始手順
入金の手続きはなく、接続したウォレットの残高をそのまま証拠金にして注文します。上部の「Long」「Short」と「Market」「Limit」を選んで「Size」に数量を入れると、支払う証拠金が「Margin to Pay」にウォレットの資産(ここでは「SOL」)建てで示され、「Max Short」にはウォレットの残高から決まる建玉の上限が出ます。
GMTrade 紹介コードは登録後に追加できない
紹介コードが適用できるのは、最初のウォレット接続の一度きりです。
適用せずに接続を終えてしまうと、同じウォレットに後から紹介コードを紐づける方法はありません。適用したい場合は、新しいウォレットで接続し直すことになります。
適用の経路は 2 つあります。紹介コード付きのリンクから開くと、コードがブラウザに保存され、最初の取引に割り当てられます。もう 1 つは、接続したあとの入力欄にコードを自分で入れる方法です。どちらの経路でも、機会は最初の接続のときに閉じます。紐づけが成立するのは、ウォレットの取引が承認された時点です。
1 つのアドレスに紐づけられるコードは 1 つだけで、割戻しはそれ以降の取引にだけ効きます。過去の取引にさかのぼって適用される仕組みはありません。紐づけの記録は smart contract 側で管理され、運営がこれを変更したり介入したりすることはできない、と規約に書かれています。
これから接続するなら、下のボタンから開けば、入力欄にコードが入った状態で「Set Referrer」が出ます。
◆ ◇ ◆
GT は手数料を払った分だけ発行され、まだ市場価格がない
シーズンなしで回る発行サイクルと、2.1% ずつ上がる発行価格
GT を増やす仕組みは GT Points System と呼ばれ、ほかの取引所のポイント制度でおなじみのシーズンや epoch という区切りを持ちません。第 1 期を締めて配分を決め、第 2 期を始めるという形ではなく、発行がそのまま続いていきます。締め日を待って動く制度ではない、というのが最初の違いです。
発行は minting cycle という単位で進みます。1 サイクルで 210,000 GT が発行され、サイクルの境目ごとに発行価格が 2.1% 上がる設計です。出発点の価格は 0.01 USD でした。掘るほど難しくなる Bitcoin の発行曲線を意識した設計だと、公式 Docs は説明しています。
取得時点の数字は次のとおりです。
いずれも日々動く数字で、サイクルが 1 つ進むごとに発行価格は上がっていきます。
発行価格は市場価格ではありません。払った手数料が何 GT に換わるかの換算レートで、発行のコストにあたる数字です。GT を売買できる場はまだないため、この価格で換金できるという意味にはなりません。
手数料の支払いとステーキングという 2 つの増やし方
取引で GT が増えるのは、手数料を払ったときです。支払った手数料(order fee と borrowing fee)が、その時点の発行価格で同じ USD 額分の GT に換わります。公式 Docs は、初期価格の 0.01 USD なら 5 USD の手数料が 500 GT になる、という例を挙げています。
増える理由が手数料の支払いなので、GT はコストと表裏の関係にあります。換算のもとになるのは、割引が効いたあとの手数料額です。
もう 1 つの経路は流動性の提供です。GLV や GM のトークンをステーキングすると、期間と APR の階層に応じて GT が付きます。RWA(現実資産)に連動するプールでは、原資産の市場が開いている間しかステーキングできません。ステーキングの解除と GT の請求は、市場が閉じている間でもできます。
TGE は未実施で、市場価格も存在しない状態
2026-08-09 時点で TGE(Token Generation Event)は行われていません。GT は Solana 上のポイントとして記録されているだけで、譲渡できる上場トークンではありません。DeFiLlama にも、GMTrade の時価総額や gecko_id の登録はありません。
公式の言明は「GT Points は TGE に参加するための credential(参加資格)である」というところまでです。実施日も、GT を何と交換するかの比率も、配分の規模も、airdrop を行うという約束も、公表されていません。
受給の制限は、ポイント固有のルールではなく利用規約側の条件です。Regulation S の定義による U.S. Person でないこと、embargo や制裁の対象地域の居住者・国民でないことが、接続時に表明する内容に含まれます。
GMTrade は Solana 上でプールを相手に取引する perp DEX
GMX DAO の Solana 展開として始まった出自と、いまの規模
GMTrade は、GMX DAO が承認した Solana 展開として始まりました。2025-03-12 に GMXSOL の名前で Solana の mainnet で動きはじめ、2025-11-26 に GMTrade へ改称しています。DAO は展開の承認にあたって、独立した監査 2 本に資金を出しました。口座を作って資産を預ける取引所ではなく、Solana 上のプログラムにウォレットを接続して使うプロトコルです。
GMX DAO との関係は、名目だけでなく資金の面でも続いています。ガバナンスフォーラムの説明では、DAO は GT の最大保有者で、GT の treasury swap で 50% の割引を受けます。反対に GMTrade Treasury は GLV [GMX-USDC] プールを継続的に買い、GMX への持ち高を保っています。
DAO が後ろにいることは、運営の安全を意味しません。運営チームは独立していて、個人の名前は公表されていません。
規模の数字は、取得時点で次のとおりです。
公式サイトには Liquidity として 340,900,000 USD という数字も出ていますが、これは上の TVL とは別の量です。個別のプールの liquidity 表示を足すだけで DeFiLlama の TVL 総額を超えるため、預けられた資産ではなく建玉を受け入れられる容量を指すと読めます。公式の定義は公表されていないので、TVL と並べて比べる数字ではありません。
取扱市場の内訳は、為替、商品、株式、株価指数、暗号資産です。公式サイトが挙げる数は確定値ではなく、下限として置かれています。
板を持たず、プールと oracle 価格を相手にする取引の形
決済は Solana の L1 に置かれたプログラム群が担い、注文の執行は off-chain の keeper、価格は外部の oracle が受け持ちます。独自の appchain や L2 を持つ構成ではありません。
中央集権型の取引所(CEX)との一番の違いは、板がないことです。トレーダーはほかの注文と付け合わせるのではなく、プールを相手に建玉を持ちます。
- GM プール
- 1 つの市場を裏付けるプールです。long 側と short 側のトークンで構成され、その市場の取引だけを受け止めます。
- GLV vault
- 複数の GM 市場の上に乗るプールです。どの市場にいくら置くかは利用率に応じて自動で動き、市場の構成と許容できる流動性は外部の Chaos Labs の推奨に基づきます。
約定価格は、oracle が出す価格に price impact を足し引きしたものになります。price impact は、その取引が long と short の偏りとプール内のトークン残高をどちらへ動かすかで決まります。偏りを縮める向きの取引は有利に働き、広げる向きの取引は不利に働きます。板の厚みを消費するのではなく、プールの偏りを動かした分だけコストが変わる、という感覚です。
limit、stop-loss、take-profit の注文は用意されていますが、条件を満たしたあとはプールに対する market 注文として通ります。口座の開設も KYC もなく、ウォレットを接続すればそのまま取引できます。
開閉手数料・funding・借入手数料・ネットワーク手数料という 4 つのコスト
建玉を開くときと閉じるときにかかる手数料は、資産クラスと、long と short の偏りをどちらへ動かすかで 2 段に分かれます。
0.004-0.006%
0.010-0.012%
funding は adaptive funding という方式で、精算の間隔がありません。8 時間ごとに精算するのではなく、long と short の偏りに応じて率が少しずつ動き続けます。UI に出る 1 時間あたりの表示は読みやすさのための換算で、その周期で精算されるという意味ではありません。
借入手数料は long と short の大きい側が負担し、率はプールの利用率で変わります。price impact は建てるときも閉じるときもかかり、有利にも不利にも働きます。
Solana のネットワーク手数料は自分のウォレットから払います。公式サイトの表示では 1 アクションあたり約 0.0008 USD です。担保にする資産をそろえるために交換が必要なら、swap 手数料が 0.05-0.07% かかります。プールのトークン残高を改善する側が 0.05% です。
GT の保有量で決まる VIP 割引もあります。段階は 10 段で、最大の割引率は 10%、その最上位に届く条件は 6,000,000 GT 以上の保有です。取引量ではなく保有量で決まるため、大きく取引しても保有していなければ段階は上がりません。
集めた手数料の配分は 75/15/10 で、順に流動性提供者、Treasury、技術開発へ回ります。
運営名義のない体制と、10 本の監査記録
利用規約の相手は「gmtrade.xyz」という表記だけです。法人名、所在地、代表者名の開示はありません。準拠法にバハマ(Commonwealth of The Bahamas)が選ばれていますが、これは紛争をどの法律で判断するかの取り決めで、設立地や免許の所在を意味しません。
プロトコルの開発は、GitHub の gmsol-labs という organization で公開されています。公開されているメンバーはおらず、ガバナンスフォーラムでも GMTrade Core Contributors という匿名のグループとして扱われています。
監査は単発で終わっていません。公開されているアーカイブには 10 本のレポートが並び、Sherlock が 1 本、Zenith が 9 本です。最新は 2026-07-17 付で、取得時点の 3 週間ほど前にあたります。Immunefi のバグバウンティも動いていて、最大の報奨金は 100,000 USD です。
監査とバウンティが示すのは、コードが外部の目に触れているという事実までです。誰が運営しているのか分からないという空白を埋める材料にはなりません。
DeFiLlama で出来高 5 位、数字は出典によって 8 倍ちがう
Solana の perp では最上位という位置と、数え方で変わる出来高・建玉残高
報告ベースの 24 時間出来高で、全 perp プロトコル中 5 位。追跡対象の出来高に対する比率は 5.43%DeFiLlama・2026-08-09
Solana 上で動く perp としては、この時点で最上位でした。同じ Solana の Jupiter と Pacifica を上回っています。
順位のもとになる出来高そのものが、出典によって大きく違います。
同じ 24 時間を見ていて、上と下で 8 倍近い開きがあります。差は数え方の違いによるものです。DeFiLlama はレバレッジを含んだ想定元本を数えるため、取引所が自ら公表する数字より大きく出ます。加えて GMTrade については、wash 取引(見せかけの売買)を除いた正規化後の出来高の列が空欄で、報告値がその処理を通っていません。公式ページと CoinGecko はもっと狭い定義ですが、その定義自体は公表されていません。
どれが正しいかを決める材料はありません。出来高の数字を見るときは、どの出典のいつの数字かを必ず確かめる必要があります。
建玉残高(open interest)も出典で違います。公式ページは 65,550,000 USD、DeFiLlama は 34,840,000 USD です。全プロトコルを並べた完全な建玉ランキングは取得できなかったため、この記事では順位を出していません。取得時点の DeFiLlama の最新値は、1 日分に満たない部分的な数字である可能性もあります。
手数料収益で見た 3 位という一日と、30 日で見た 5 位
24 時間にプロトコルが集めた手数料は 171,736 USD で、DeFiLlama の Derivatives カテゴリの 69 プロトコル中で 3 位でした。
ただしこの日は、手数料が前日比で 115% 増えた日でした。期間を 30 日に広げると 84 プロトコル中 5 位で、定位置に近いのはこちらの数字です。
手数料収益は、出来高よりも当てになる指標として見られています。取引を膨らませても、手数料は実際に払われた分しか増えないためです。
この収益はプロトコルが集めた総額で、トレーダーが払う手数料率とは別の量です。
主戦場が為替と金属に寄っている中身
流動性の大きい上位 10 プールは、すべて為替と金属です。USD/CAD、USD/JPY、USD/MXN、GBP/USD、AUD/USD、EUR/USD、USD/CHF、XAU/USD、NZD/USD、XAG/USD が並びます。打ち出し方の話ではなく、公式の統計ページに出ているプールの数字がそうなっています。
上位に USD/JPY が入っているとおり、日本から見て身近な相場がそのまま取引の対象です。
暗号資産のペアが中心の主要な perp DEX とは構造が違い、原資産の市場の取引時間が関わってきます。取引時間が閉じている間に何が変わるかは、リスクの章で扱います。
免許はどこにもなく、除外を明記しているのは米国だけ
取引の場であることを否認するサイト側の建て付け
利用規約は、サイトとプロトコルを 2 層にはっきり分けています。gmtrade.xyz は、GMTrade Protocol という非預託型のスマートコントラクト群について情報を提供するだけのサイトだとされています。さらに、サイト自身がプロトコルへのアクセス手段ではないとまで書いています。
資産についても、保有・保管・支配のいずれもなく、回収する手段もないと明記されています。
つまり、利用者が実際に操作しているサイト自身が、取引の場であることを否認している状態です。資産を預ける形の取引所を前提にした救済の期待は、そのままでは通りません。トラブルのときに交渉できる相手が契約上どれだけ残るのかは、この記事の後半で扱います。
どの当局にも登録がなく、準拠法だけがバハマ
規約 8.3 には、いかなる規制当局からも登録や免許を受けておらず、いかなる当局もサイトとインターフェースの利用を審査・承認していないと書かれています。運営側の自己申告です。
免許はどの法域にもありません。バハマは準拠法の条項に出てくるだけで、規制上の地位を与えるものではありません。
契約上の救済も広くありません。紛争はマドリードを仲裁地とする CIMA の仲裁に持ち込まれ、責任の総額は SGD 1,000 が上限です。2026-01-26 版の利用規約に、この 2 つが書かれています。
名前が挙がる除外先は米国だけで、判定は自己申告
規約が国名を挙げて除外しているのは、米国だけです。除外の全体像は次のようになっています。
米国については、商品取引所法と CFTC 規則による制約の結果として U.S. Person は Perpetual Contracts を利用できない、と規約が定めています。契約の層だけでなく接続の層でも閉じていて、2026-08-09 時点で米国からは利用できない状態が確認されています。
Restricted Territories は国名のリストではありません。上に挙げた制裁プログラムを参照する形で定義されているため、対象になる国の範囲は制裁政策が変わると動きます。
適格性の確認は、接続時の自己申告に委ねられています。IP による判定や wallet の照合を行っているという記述は公式資料になく、そうした仕組みの存在も確認できていません。
処分の記録が見つからない一方で、未登録のまま株式や為替の perp を並べている状態
2026-08-09 時点で、どの法域でも当局による処分、警告、制限、訴訟、制裁は見つかりませんでした。
これは見つからなかったというだけで、承認ではありません。どこにも登録がないため、処分がないことは取り締まりの関心がまだ向いていない状態の反映として読むほうが妥当です。法人名も代表者名も開示されていないので、当局の記録と照合できる対象そのものが限られます。過去に問題がなかったことの証明としては使えません。
規制の観点で目を引くのは、扱っている商品と登録の不在の組み合わせです。株式、株価指数、為替、商品の perp を、どこの登録も持たないまま並べています。この 4 つは、証券とデリバティブの規制がもっとも関心を向ける商品群です。
公式のリスク開示自身も、DeFi の規制は地域によって異なり、変わり続けていて、将来の規制動向が運営に影響しうると認めています。
規制のリスクは、強まるとも緩むとも言えません。いまは未解決のまま開いている論点です。
日本から接続できる状態と、国内の投資者保護が届かない範囲
東京の IP からの接続確認と、金融庁への登録の有無
chainhelm は 2026-08-09 に、東京の IP から gmtrade.xyz/trade へアクセスしました。HTTP 200 が返り、取引の画面が最後まで描画されました。地域制限のページ、国を確認するモーダル、コンプライアンス目的の中間ページは、いずれも出ませんでした。ブラウザの言語を ja-JP にした場合と en-US にした場合で、結果は同じでした。
日本語の UI も用意されています。Language の切り替えがあり、ja-JP のロケールではナビゲーションや取引のラベルが日本語で描画されました。
この検証は AWS 東京リージョンのデータセンター IP から行っています。住宅向け ISP の IP ではないため、ASN(ネットワークの識別番号)で挙動を分ける実装があれば結果は変わりえます。
日本の枠組みは、登録の義務を運営者側に課しています。金融庁の警告ページも、日本の居住者を相手に金融商品取引業や暗号資産交換業を行う側が登録を受けなければならない、という書き方です。事務ガイドラインが問題にしているのも、未登録の海外業者が日本にいる人を勧誘する行為です。
居住者が海外の非預託型プロトコルを使うこと自体を罰する規定は、参照した一次情報の中には見当たりませんでした。
これは禁止規定が見当たらないという意味で、適法という法的判断ではありません。非預託型の perp DEX のフロントエンドがどの規制に入るのかについて、当局の判断は公表されていません。上の資料が独立の論点として立てているとおり、線引きは当局の側でも決まっていない状態です。改正法の向き先も運営者側で、居住者の利用を禁じる規定を新たに置くものではありません。
GMTrade が日本の登録を持たないことは、2 つの資料から確認できます。規約 8.3 の自己申告に加えて、金融庁の暗号資産交換業者登録一覧(2026-06-30 現在・26 社)に該当がありません。帰結は 1 つで、日本の投資者保護の枠組みの外で取引することになります。
国内のレバレッジ上限も、ここにはかかりません。暗号資産デリバティブは個人 2 倍、店頭 FX は 25 倍という上限がありますが、これは登録を受けた業者を縛る規定です。GMTrade は一部の市場で最大 500 倍を掲げていて、国内の登録業者が提供できない水準です。違うのは上限の高さだけではありません。国内の登録業者を通せば自動で付いてくる投資者保護も、ここにはありません。
利益が出ている建玉が閉じられうる設計と、更新権限の不開示
利益の出た建玉を閉じうる ADL と、保険基金の不在
清算とは別の事象です。清算は担保が足りなくなった側に起きますが、ADL は勝っている側に起きます。負けたときに清算される場面しか想定していないと、思わぬ形で資金の置き方が崩れます。
なぜ必要かというと、合成市場では long の利益が裏付けプールの保有量を超えうるからです。完全に裏付けられた市場では、建玉の上限をプールの保有量以下に抑えることで支払い能力を保ちます。合成市場では、その役目を ADL が担います。
保険基金は文書化されていません。あるとも無いとも公式には述べていないため、この記事も有無を断定しません。支払い能力を支えているのは、建玉の上限と ADL という構造です。
oracle 価格で判定され、閉じる時点で price impact が乗る清算
清算されるかどうかは oracle 価格で判定されます。判定の式から price impact は意図的に除かれていて、実際に建玉を閉じる時点で price impact が適用されます。判定に使われた価格と、手元に戻る結果はずれます。
- 維持水準
- 担保から損失と手数料を引いた額が、建玉サイズの 0.1-1% を下回ると清算されます。水準は市場とプールの設定で変わります。
- 清算手数料
- 建玉サイズの 0.05% です。清算された場合にだけ発生します。
- price impact の返還
- 市場ごとの上限を超えた不利な price impact は、建玉を閉じてから約 10 日後に請求できます。
返還までの遅れは意図的に置かれています。価格操作が疑われるアカウントを除くための時間です。
借入手数料と funding は止まらずに積み上がるため、清算価格は固定されません。担保にステーブルコイン以外を使うと、担保自身の価格が動くだけでも清算価格が動きます。
原資産の市場が閉じると下がる最大レバレッジ
最大 500 倍は設計値です。RWA の市場では、原資産の取引時間外になると上限が引き下げられ、インターフェースには低い値が表示されます。プールの建玉が増えるほど、許容されるレバレッジも下がります。これは新しく建てるときと、建玉を増やすときに適用されます。
原資産の市場が閉じている間は、借入手数料が long と short の両側で引き上げられます。流動性提供者が負うリスクの補償として置かれた設計です。
500 倍という数字を、いつでも使える上限として読むと見誤ります。
3 社併用でも残る oracle への依存
価格は oracle に依存します。Chainlink を主に、Switchboard と Pyth を併用し、市場のリスクパラメータには Chaos Labs のリスク oracle も組み込まれています。
併用は単一障害点を減らしますが、公式のリスク開示自身が、oracle の障害・遅延・操作が誤った約定と損失を招きうると明記しています。提供者が複数あることを、安心の材料として読める状態ではありません。
ステーブルコインには、Chainlink 価格から 1 USD へのスプレッドが乗る場合があります。Data Streams 由来の価格を使う場面では、そのスプレッドが 1 USD に収束しないこともあります。
プログラムの更新権限が公開されていない状態
デプロイ済みのプログラムを誰が更新できるのかは、公開されていません。リポジトリはプログラム ID を載せていますが、更新権限の所在には触れていません。docs にも利用規約にも記述がなく、確認できた範囲では最大の開示の欠落です。
非預託型で資産が自分のウォレットにあっても、資産を動かすプログラムを差し替えられる主体が分からなければ、自己管理(self-custody)という前提は途中で切れます。資金を置くかどうかの判断に、直接効く欠落です。
開示されているのは Treasury の 5-of-7 multisig だけです。署名者は GMX Core Contributors が 4 名、GMTrade Core Contributors が 3 名です。GMX 側だけでは 5 に届かず、GMTrade 側が動かすにも GMX 側から 2 名以上の署名が必要な形です。どちらのグループの実体も開示されていません。
timelock のプログラムは監査対象のプログラム群に含まれ、SDK は Squads の vault 管理を参照しています。仕組みが存在するところまでは確認できますが、期間、対象範囲、運用の方針はいずれも公表されていません。
名義のある運営者の不在と、照合できない事故記録
名前のある個人も、設立された法人も、登録された住所も公開されていません。規約上の相手は「gmtrade.xyz」という表記だけです。
インターフェースは資産の保有・保管・支配を否認し、資産を回収できないとも明記しています。問題が起きたときに向かう先が、契約の上ではほとんど残りません。
2025-03-12 の稼働開始から 2026-08-09 まで、exploit、oracle の操作、ガバナンスへの攻撃、depeg、フロントエンドの事故、プロトコル起因の停止は見つかりませんでした。
これは約 17 か月分について「見つからなかった」という記録で、無事故の証明ではありません。照合できる法人も個人もいないことが、この記録の意味をさらに弱めます。
Solana のネットワーク自体が止まるリスクは公式も認めていますが、プロトコルに帰属させられるものではありません。
◆ ◇ ◆
適用は最初の接続の一度だけ、SOL を残したウォレットで
chainhelm が検証した 2026-08-10 時点で、この記事の紹介コードは有効でした。得られるのは取引手数料10%オフです。
適用の条件は決まっています。1 つのウォレットにつき一度だけ、最初の接続のときに適用します。同じウォレットへの後付けはできず、割戻しはそれ以降の取引にだけ効きます。
見落としやすいのは、ウォレットの SOL です。紹介者の設定は Solana 上の取引として処理されるため、手数料分の SOL が残っていないと承認が通らず、適用も終わりません。